な か つ く に |
時代 | 言葉 | 意味 | 備考 |
縄文時代 | なか+つく+に | 「なか」=仲 仲間関係のこと 「に」=土 竪穴住居集落のこと | 「つく」=付く 「つく」は動詞 仲間を結びつける土地 集落・交易の中心地 |
弥生時代 | なか+つ+くに | 「なか」=中 外国に対する 自分達の”中”の国 「くに」=国 環濠集落のこと | 「つ」=格助詞 「く+に」が合体し、 「国」という意味になる 「つ」は一時的に格助詞になる (その後廃れる) |
古代語 | 意味 |
に |
「に」は、「土」のこと。 はに・ハニワ=土 ねる・のばす・ならす・ぬる=土(粘土)を加工する言葉 にる=似る(土偶を人に似せる) にる=煮る(土器で煮炊きする) なか=島の中の土地のこと〜島民の仲・人の間柄の意味にもなった |
つ |
「つ」は、もともと「の」の様な格助詞ではなく「小さい」という意味の古代語 参考コラム つく=付く つぶ=粒 つづ=星 ひとつ=一個 あきつ=トンボ あきつしま=日本列島(「秋の島」ではない) |
か 「かた」=方 位置関係のこと | は 「はた」=傍 範囲のこと | ち・つ・と 「ち」=場所 「つ」=結びつけること 「と」=取る・人・接続する 人間関係のこと |
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う 「う」=〜の上に座る 「鵜」=水面の上の鳥 〜の上に存在するもの 「うら」=心・占(神聖) 「裏」は「中心」の意味 「うら」=浦 「うれ」=(代名詞) | うか(浮かぶ) 上の方向を意味する 「あが・あき」=上が・安芸 | うは(上) 大きさ・広さを意味する 目上 上回る うはべ 大きさを誇る言葉 | うち(内) 「うち」=(上等な)家の内 「うつく・うつろ」=空のこと 「内裏」は天皇の宮殿 |
な 「な」=名・評判の良いこと 「に」=土・土地 「の」=野 「ね」=根の国 「ぬま」=沼 「なら」=奈良 「ならす」=均す(開墾) 「なれ」=(代名詞) | なか(仲・中) にき(和) 「にか→にき」に変化した 「なか」=仲良し 「なこ」=和む 「にき」=賑わう・握る・和 「にこ」=和し・にこやか 「にく」=憎む 「にか」=苦い 「にけ」=逃げる 「ねぎ」=禰宜 「なが」=長門 | なは(縄・苗) には(庭) 「なは→には」に変化した 地表の範囲を意味する 「なは」=苗代 縄は内と外を分ける 注連縄・縄張り 「にひ」=新しい・新治 「にふ」=鈍い 「にへ」=贄 「にほ」=鳰(かいつぶり) | なち(那智) につ(似つ) 「なち」=那智(熊野那智大社) 「につく」=似る・同胞に付く 「なつく」=懐く・仲間になる |
そ 「其処」=指示代名詞 「そら」=空虚なこと・さら 「それ」=(代名詞) | そこ(底) 「そか→そこ」に変化した 「そき・そく」=退き 「そこついはね」=底つ磐根 「そが」=蘇我? 「さが」=下がる・佐賀 | そは(傍) 「そは」=ガケ・山の斜面 「そは→そば(傍)」 狭い範囲のこと 「すは」=座る・諏訪 「そば」=蕎麦 | そと(外) 内の外 土地の下方・地下・目下 「そつ」=師(大宰府の長官) 「そつす」=率いる 「そつど」=国のはて 「そち」=目下の者への言葉 「そたつ」=目下の者を育てる |
うきなは(浮き領土) ↓ おきなわ(沖縄) |
かま(釜) 食事を煮炊きする瓶 | みか(甕) 神に捧げる瓶 |
かみ(神) 超自然な存在 | みき(神酒) 飲むと神がかる |
かむ(醸む) 酒をつくること | みく(御厨) 神に捧げる神饌を作ること |
かめ(瓶) 貯蔵するもの | みけ(御食) 神に捧げる神饌 |
かも(上) 上に立つ神聖な天皇 | みこ(皇子) 上に立つ神聖な者 |
う ち つ く に |
代名詞 | か(位置関係) | は(範囲) | ち(土地・人間関係) | ら(動詞) |
う | うか(浮かぶ) | うは(上) | うち(内) | うら(心・占・裏) |
な | なか(仲・中) にき(和・握る) | なは(縄・縄張り) には(庭・領地) | なち(那智) につ(似つ=同胞) | なら(奈良) |
そ | そこ(底) しき(磯城) | そば(傍) すは(諏訪) | そち(目下への言葉) そと(外) | そら(空・虚) |
テリトリーを表す古語 | 関係のある場所 | 備考 |
なか 「仲・自分達」を意味する | なかつくに なか=仲 つく=付く に=土地 | 「仲を取り持つ土地」を意味する竪穴住居集落 交易の中心地 縄文時代の古い言葉 |
なは 「領土」を意味する | 沖縄・那覇 | 「クニ」の概念が生まれる以前の、 縄文時代の古い言葉 沖縄の離島に古語が残った |
くに 「国・共同体」を意味する 「なか」は「中・領地」に、 意味を変化させた | 中つ国 なか=中 つ=付 くに=国 | 「仲を結びつける土地」から 弥生時代に意味が変化し、 外と中を分けた「国」の概念を持つ 環濠集落のこと |
にき 作物の取れる良い土地 「に」=土地 「にぎる」=土地を握ること 土切る=開墾する | 新木・新城 宮崎・奈良に 「新木・新城(にき)」がある | 稲作が盛んに行なわれた土地 瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)は、天照大神の孫で、 神武天皇の曾祖父 神武は筑紫日向国高千穂から東征するが すでに、饒速日 (にぎはやひ)が、畿内を治めていた |
には 「庭」=領地 | 難波 (なにわ) | 名声のある王の領地 神武天皇が上陸を試みるも 長髄彦(ながすねひこ)の抵抗で失敗 浪速(なみはや)という語源は、 神武以前の王統を隠すための 後世の改竄かも知れない |
なち 「なち」=名声のある土地 「懐く」=同胞になる | 熊野那智大社 | 神武が迂回して上陸した場所 この後、八咫烏(やたがらす)の案内で畿内へ向かう なち族が神武に服従し、 「懐く」という言葉が出来たか? |
しき 「しき」=「そこ」の転 中心から見て周辺国 | 磯城邑 | 葛城邑と共に、神武と対峙する倭国の邑 磯城彦・兄磯城・弟磯城・八十梟師が防衛している |
かも 「上(かみ)=王(きみ)」の土地 | 高鴨神社 | 神武が熊野からたどり着いた 鴨族首長の娘と婚姻し、葛城王朝を立てる 葛城襲津彦(葛城の外ヒコ)は天皇家外戚 「神・御上」と関係する言葉なので、 神道発祥の地かも知れない |
なら 「奈良(なら)」=均された土地 領地にするという意味 | 奈良 | 神武が初代天皇に即位した橿原の地 神武以前の饒速日の国 子孫は物部氏として仕える |
すは 「すは」=「そは」の転 「底」の土地 「すは」=座る | 諏訪 | 国譲りをさせられた国津神が、居座った土地。 |
うち 「内・中心」の土地 | うちつくに うち=内 つ=付(く) くに=国 | 畿内の国のこと 畿内の内と外を明確に区別した言葉 神武東征中でも「内つ国」と日本書記にあるので 神武以前からの呼称であろう 畿内を中心として見た言葉である |
九州・山門=邪馬台国 田油津媛=卑弥呼の末裔 2世紀まで、九州と畿内は力関係で拮抗していたが、 3世紀中頃に、ついに、仲哀天皇・神功皇后に攻められ滅ぼされた。 |
始馭天下之天皇(ハツクニシラス?−スメラミコト)←神武天皇 御肇国天皇(ハツクニシラス?−スメラミコト)←崇神天皇 |
邪馬台国の女王=台与(とよ?) ↓ 山門の姫=田油(とよ?) ↓ 田油津媛(とよつひめ?) |