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やっぱり卑弥呼は畿内の女王?
February.27.2005
つづき
しょぼ〜ん。
かおる
あ、どうしたんですか?? 師匠!! そんなにしょんぼりして!?
しかも、今回のタイトルは相当アレじゃないですか??
つづき
わしは、これまで、邪馬台国は九州の滅び行く王国じゃと思っておった。
かおる
ええ、魏志倭人伝まで、九州を支配していたのは、九州の邪馬台国で、
3世紀末に、畿内の大和朝廷に滅ぼされたと、そう主張してましたよね?
つづき
あ〜。 ところがじゃ。 言霊をいままで精緻に調べていたところ、
わしの想定していた古代歴史観と矛盾が生じてきたのじゃ。
かおる
ほほぅ? それは何故?
つづき
前回までのコラムをよく読みなおすとよい。
わしは、古代には、「ムチ・スク・ニギ……」といった、王を表す称号があったと解いた。
それは、「ムラ・サト・ナカ……」といった、共同体社会の名前と符合し、
「オオナムチ・スクナヒコ・ニニギ……」といった、古代の王の名にも通ずる言葉じゃ。
かおる
ええ、よくできた説だとは思いますが……。
つづき
その理論でいくと、ああ、なんたること!
びっくり仰天な結論に到達するではないか!
アマテラスは、畿内の女神だった!
かおる
えええ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっっっっ!!!!??????
ど、どういうことですか?
つづき
アマテラスオオミカミの別名は、オオヒルメムチじゃ。
語感的にも、アマテラスは、新しい時代の言葉で、オオヒルメムチの方が古さを感じるじゃろう?
かおる
ええまあ、確かに、「アマテラスオオミカミ」は狙って作った造語のような気もしますが……。
師匠も、「カミ」は、新しい時代の「神」を表す造語だと説いてましたね?
つづき
オオヒルメムチは、どうじゃ? 「ムチ」は、「オオナムチ」と同じ、
古代の民を睦まじく結びつける、首長を表す言葉ではないか!
かおる
ということは、オオヒルメムチは、
縄文時代からの、古い太陽信仰の神ということでしょうか?
つづき
そうじゃ。 古代より、畿内には太陽信仰があり、「ヒ」を崇める一族がおった。
その末裔こそ、ニギハヤヒであったというわけじゃ。
ヒ
太陽信仰の一族の尊称
↓
ハヤヒ
太陽信仰の一族の王の名前
↓
ニギハヤヒ
天つ神系と結びつき「ニギ」の尊称がついた
ニギハヤヒは、
オオヒルメムチ直系の、
「ヒ」一族だった!
かおる
あ〜〜、でも、ニギハヤヒが、オオヒルメムチの系譜だったとしても、
卑弥呼は関係ないのでは?
つづき
大日靈貴(おおひるめむち)の名前の漢字は、
日巫女(ひみこ)を思わせると言うではないか?
かおる
その件なら、漢字はそれこそ新しい時代に使われた文字ですから、
僕はあまり根拠になるとは思えないんですよね。
つづき
卑弥呼の発音は、本当はどうじゃったのじゃろう?
かおる
「ヒミコ」じゃないんですか?
つづき
それは、つまり、「ヒのミコ」を意味するということじゃな。
つまり、ニギハヤヒと同じく、畿内系の言葉なのじゃ。
かおる
う〜ん。 なるほどお。 考古学的にも、邪馬台国は畿内だったという説が優勢ですから。
じゃ、やっぱり、ヒミコは、畿内の女王で、邪馬台国も、大和朝廷のことだったと……。
つづき
じゃが、ここでもう一度考えて欲しい。
「卑弥呼」の発音問題じゃ。
かおる
え?
つづき
魏志倭人伝では、「泄謨觚(しまこ?)・柄渠觚(ひここ?)・卑句(ひく?)」という言葉が出てくる。
「呼」は、「觚・狗」とは違う音を写したものではないのか?
かおる
ええ、「卑弥呼」は、「ヒミホ」だったという説もあるようですが。
あ、すると……。
つづき
「卑弥呼(ヒミホ)」は、「火の国・ホホデミ」の系統となり、
ちゃんと、九州の女王となる。
かおる
おおお〜〜〜〜〜〜〜〜。 なるほど〜〜〜〜。
つづき
卑弥呼とはいったいどこの何者じゃったのか?
果たして、卑弥呼は、九州の女王か?
畿内の女王か?
邪馬台国はどこにあったのか?!
その鍵は、卑弥呼の発音が、いかなるものだったか?
その一点にかかっておる!
かおる
考古学的資料はいっさい無視ですか(苦笑)。
付録・年表
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