間違ってるかもしれない音楽入門


February.4.2008






「音楽って何だ?」




え〜。 ここからは、音楽の素養が全くない私が、今日の時点で音楽についてわかり始めた事を、
また忘れないうちにメモしておこうというコーナーです。

ですので、すでに音楽に精通してる人には、全く読む必要がございません。
さらには、私のように、DTMをはじめたばかりで、「作曲はしてみたいが、専門書を読んでもわからない。」
というような音楽初心者の方には、間違った知識を与える危険もございますのでご注意ください。

ほかにも「間違ってるかもしれない音楽理論」とか、
間違ってるかもしれないコード理論」にもメモ書きがあります。
こちらも、かなり間違ったことが書いてあると思います。

といった感じのコラムです。





で、そもそも音楽とは何でしょう?



答えは、簡単です。


音楽とは、雑音で無い音。



はい、簡単でしたね〜。
雑音とは、生活する中で適当に鳴ってる「ミシ」とか「ドスン」とか「コトン」とかいう音ですね。
「もしもし?」とかいう話し言葉もそうです。
こうした「雑音で無い音」つまり「楽しい音」を人為的に作り出せば、それが音楽になるのでしょう。

「音楽」を、昔の人は、以下の三つの言葉で言い表したそうです。

リズムメロディハーモニー




リズムとは、「どんどんどん」とか、規則正しい音の繰り返し。
メロディとは、あるいくつかの音が、音の高さを変えながら鳴り続けること。
ハーモニーとは、メロディ同士が重なったとき、綺麗に聞こえること。


つまり、雑音というぐちゃぐちゃな音を、耳障りよく整えてやる、ということですね。
……という認識で、おおむね間違ってないと思います……たぶん。



さて、リズム・メロディ・ハーモニーで出来ている音楽は、人間だけのものではありません。
小鳥や、虫も、リズム・メロディ・ハーモニーを奏でられるようです。
音楽理論を知らなくても。


でも、音楽理論は、いらないものでもありません。

音楽を理解する上で、どうしても知っておかないといけない、最低限の理論がありそうです。
それは、「音階・調」でしょう。








「音階って何だ?」




音階とは、誰でも教わったことのある、ドレミファソラシドとかいうやつです。
たとえ、ドレミファソラシドを知らなくても、一人で歌を歌えたりするので、私のように音楽に疎い人は普段は意識されないものです。

私も、DTMを本格的に始める3ヶ月前までは、全く意識していませんでした。
ラジオから流れてる曲の音が、シソレファミなのか、ドソラミレなのかなんてことは気にしたことはありません。
まして、長調とか短調とか、コード進行が何とか、全く関心が無かったわけです。

ところが、DTMで曲を作ろうとしたとき、音階(スケール)を知ってると知らないでは大違いということがわかりました。


ピアノロールを眺めつつ、どこに音を置いたらいいか、わからない!






ピアノロール上に音を置けば、とりあえず音は鳴ります。
しかし、次にどの音程に音を置けば自分の思ってるメロディになるのかが、わからないわけです。
「ここかな?」と、適当に音を置いても、なんだか、音のつながりがおかしく感じる……なぜだろう?



私は、このとき愕然としました。
音楽の知識について、私は一応、楽譜を読むことはできます。
が、楽譜は読めたとしても、さくっとオリジナル曲を作ろうとしても、
どこにどうやって音を置いたらいいか、まったくわからないわけです。

楽譜を読む知識があっても、作曲は出来ないのです。


楽譜を見て、このオタマジャクシは、何の音かは、わかっても、
音楽っぽくオタマジャクシを並べる方法がわからないのです。

さあ、困りました!

自分は「音楽がわからない」と再認識するとともに、
音楽の何がわからないか、わからなくなってきた」のです!




これでは、うちのミクを歌わせることが出来ません。
しょうがないので喋らせてばかりいたわけですが……。
そんな、ある日のこと、私はふと、突然、気がつきました。


ピアノロールの、ピアノの白鍵の所だけに音を置けばメロディになるじゃん!









そうだったのです!

ピアノの白鍵の所だけに音を置けば、たとえ適当に音を置いても、メロディになってるっぽいわけです!
途中に、黒鍵の音を入れたりすると、そこだけ不自然に聞こえるわけです。


そう、これがいわゆる「ドレミファソラシド」という音が出る、「音階」であり、
Cメジャースケール」であり、「ハ長調」というものなのだと、そのとき初めて実感しました。








音楽をたしなむ人にとっては、当たり前のことでしょう。
いったい、私は、音楽の何がわからなかったんだろう???


たしかに、「ドレミファソラシド」は、最初に覚える音階です。
ピアノの白鍵を鳴らせば「ドレミファソラシド」と聞こえることは習いました。

そこまでは、良いでしょう。

しかしその後習った、音を半音上げ下げする「♯」や「♭」が混乱を招いたような気がします。
たとえば、いわゆるハ長調の楽譜ならシンプルでいいわけですが。





ハ短調になると、♭が三つ付き、黒鍵を三つ使うことになります。




最初のドレミファソラシドの音階を、♭三つで崩したことになります。
この状態だと「ラシドレミファソラ」と聞こえるようです。
さらに、短調の音階は、いろんな種類があって、あちこちの音符が半音上がったり下がったりするというのです。
そうなると、どういう風にドレミで聞こえるのかさっぱりわからなくなります。


ここまでは、まだ良いです。 が……。



「#」が一個だけだと、どうなるんだろう?「ドレミひゃ?ソラシド」ですか??


調が変わると、音階も変わるの?


ああ、わからない……。





音楽の本をみると、それこそ「#」や「♭」がいっぱいついてる楽譜が出てくるわけで、
音楽の素養の無い私とかは、基本の「ドレミファソラシド」から、半音を上げ下げして崩したメロディをつくり、
白鍵も黒鍵も、同じ割合で使って、ドレミから外れた曲を作るのが流行の音楽だと思い込んでいたわけです。

つまり、
#や♭で半音ずらして、音階をいっぱい崩しながら奏でるのが音楽
だと思い込んでいたわけです!


なので、わざとドレミファソラシドの音階から外れた音をいっぱい鳴らせば、
洒落た音楽になると思っていました。

ドレミファソラシドの音階を使うことに、抵抗すら感じていました。


こうした、初心者ならではの勘違いを、今後は間違えないようにと、
間違ったまま書き綴っておきたいと思います。
















「音階は崩してはならない?」




さらに、他人のMIDIデータを見ていて、驚愕的なことに気がつきました。


ピアノパートを鳴らしてる音の音階と、
ベースパートを鳴らしてる音の音階が全く同じ!



「そんなの、あたりまえでしょう?」という声が聞こえてきそうでえすが、
私は、もっと複雑な音の重なり方をしているものだとばかり思っていたわけです。
だってそうでしょう? 音楽の本を見ても、和音については複雑怪奇な記号や文言ばかり並んでいるわけですから……。
ピアノとベースで、違う音階を奏でるような音楽は普通にあると思ってました。

クラシックのような大勢で演奏する場合でも、
オクターブが違うだけで、どの楽器も同じ音階を使って音が鳴るように演奏されてるようなのです。

たとえば、ハ長調のドレミファソラシドの音階なら、それ以外のファ♯とかの音は鳴らさない、とか。




これにより、私は、次の「当たり前な事実」を、ようやく3ヶ月前に知ることとなったわけです。


楽曲ごとに、使われてる音階が決まっている。
楽曲を構成するピアノもベースもトランペットも、
同じ音階の音だけを鳴らしている。
音階以外の音は、基本的に鳴らさない。

(わざと不協和音を使ったりとか、転調したときを除く)


私は、あまりにも単純な話に、にわかにはその事実を受け入れがたいものがありましたが、
実際に音階にあわせて音を置くならば、どんなにどんなに頑張って無茶苦茶デタラメに音を置いたとしても、
それでもなんだか、音楽っぽいメロディになってしまうという現実を前に、
「音階」というものの存在感にひしひしと圧倒されるばかりだったのであります。




……いやいや、「音階」は、とても頼もしい存在です。

音階にあわせて音を出すだけで、音楽が解らなくても、
音楽っぽい作曲が出来てしまうわけですから。


ためしに、ピアノの白鍵だけに音を置いて作曲してみましょう。
ドレミファソラシド」という音が出る、「音階」だけを使ってます。





白鍵だけに適当に音を置いてみただけのハ長調かイ短調かわからない曲」を聞いてみる?


音楽を理解する上で、最低限かつ、もっとも必要な知識は、
音階を崩さない」ということであり、
むやみに半音ずれた音を出してはいけない、ということです。



では、なぜ、私はそんな簡単なことがわからなくなってしまっていたのか? ということですが……。


やはり、↓こんな楽譜を見せられていたからでしょう。



「♭」がこんなについてたら、「ドレミファソラシド」の音階もきっとぐだぐだに崩れてると思っちゃうではないですか?

でも、音楽に精通してる人はおわかりでしょう。

五線譜上の音が「ドレミファソラシド」と聞こえるように、
音階を崩すのではなく、音階を保持するために調子記号がいっぱいついている。




まぎらわしすぎる……。


















「音階のおさらいをしてみる?」















「調って何だ?」




私も、去年の10月から本格的にDTMをはじめたわけですが、それまで音楽の素養が全くありませんでした。
かろうじて楽譜は読めましたが、和音とかコードとかは、今でもサッパリわかりません。
本でも読んでも、ネットで情報を探しても、ちんぷんかんぷんで、ほとほと困っていたわけです。
音楽の基本について知ろうとして、音楽入門サイトを検索しても、いきなり、難解な単語が飛び交って閉口してしまうことばかりです。
きっと、すでに音楽を解ってる人は、音楽を解ってない人が、音楽の何が解ってないかを、解ってないからじゃないかと思います。

私のほうも、音楽の何が解らなくて、何を知るべきなのかを解っていなかったので、何を調べたらいいかもわからなかったのです。

ようやく解ってきたことは、私が知りたかったことは、「音楽とは、どういうふうなモノなのか?」であって、
ト音記号とか、♯とか、♭とか、四分音符とか、度数とか、和音とか、五線譜の読み方では無かったということです。
知識だけいっぱいあっても、自分で音楽を奏でようとしたときには、何の応用も出来ません。

音楽の何もわからない私のような初心者は、何から覚えたら良いのか、なるべく順番に簡単に教えてもらいたいわけです。
専門用語や記号を紹介されるまえに。






私は、ほんの、3ヶ月前までは「調」が何か、わかっていませんでした。



もちろん「調」という「言葉」としては知っていましたが、「実態」が掴めていなかったわけです。
ドレミファソラシドを知っていても、楽譜が読めたとしても、「調」がどういう「機能」を果たしていたのか?
楽譜が読めて、ピアノのどの鍵盤を押せば良いのかがわかってても、音感が無いためか、
実際に、どういう音で鳴るのかが、わかってるつもりで、わかっていなかったのです。


↓これくらいシンプルな楽譜ならまだしも……



↓いったい、これは何事かと?


#や♭が音符の音を半音上げ下げするのは知っていましたが、
はたしてそれが、音階全体にどのように作用するのか?
音がこんなにズレまくってたら、きっと、突拍子も無い変な音階が出現するに違いないと思い込んでいたわけです。
半音単位でズレた音が鳴り響く、奇妙奇天烈な現代音楽になったりするんだろうなあ、とか思っていたわけです。
だから「変ハ長調」とか「嬰イ短調」なんて珍妙な名前がついているものだと。


ところが、ピアノロールで見たら……。

調が変わっても、音階はそのまま。


ドレミファソラシドと聞こえるドレミファソラシドと聞こえる

♭が7つもついてるくせに、実際は、音程が半音ずれてるだけじゃないか!
聞こえてくる音は「ドレミファソラシド」のままじゃないか!
……てな、感じです。



調というのは、実際に鳴る音と、音階の位置との関係を、
単純に示してるだけなんじゃないの?




実際に音を出すときに、「ド」の音がどの音程で鳴らすのかを知るために、
ABCDEFG(イロハニホヘト)という「音名」がつけられている。
「ドレミファソラシド」は「階名」。
長調の音階の「ド」を「C」で鳴らせば、Cメジャースケール・ハ長調となる。

五線譜では♯や♭がいっぱいの曲でも、ピアノロールでは、最初に白鍵だけでメロディを作ってから、
ピアノロール上で全体の音を上下させるだけで、簡単に調を変更できます。
半音で7つ上に上げれば、ハ長調ならト長調になるというわけです。 なんて簡単なんだ……。



「長調」と「短調」の違いは、音階を入れ替えるだけ。





「短調」の場合は、種類がいろいろあるようですが、
「長調」の場合、「ハ長調」も「ト長調」も「嬰ハ長調」も、「長調」であるかぎり、ドレミファソラシドの音階は維持されており、
はじめの「ド」の音程だけがずれていただけだったわけです。
それはつまり、「調」がなんであっても一番重要なのは、やっぱり「音階」だったということなのです。









音楽理論書が、「調」をどのように定義しているかは、知りませんが……。

音階」を実際にどういう音程で鳴らすかを定めるのが、
調」ということでいいんじゃないの?







私は、五線譜上に、半音上げろだの半音下げろだの記号がいっぱいの、
「なんとか調」というのは、もっとずっと複雑に音階が構成されていて理解し難いものだと思っていて、
これほど単純なものとは、頭から想像もしていなかったわけです。


私は、「ドレミファソラシド」と聞こえなくすること(音階を崩すこと)を、
「調」だと思っていました。


たとえば、五線譜上で「ドレミファソラシド」と音符を置いたとき、
「♯」が一個つくと、もう「ドレミファソラシド」と聞こえなくなるでしょ?
曲中の「転調」とかは、ある意味そうかも知れませんが。

ドレミファソラシドと聞こえるドレミファソラシドと聞こえない


しかし、同じ「長調」であれば、五線譜上の音符をずらせば、
また「ドレミファソラシド」と聞こえるようになります。

「調を変える」というのは、「音階全体の音程を移動させる」ということなわけです。



ドレミファソラシドが、から鳴る。
メジャースケール
ドレミひゃ?ソラシドと鳴る? ドレミファソラシドが、から鳴る。
メジャースケール
ドレミファソラシドと聞こえるドレミファソラシドと聞こえないドレミファソラシドと聞こえる

実際の楽器では、低い音から高い音まで出しやすい音域が決まっています。
異なった音域の楽器と合奏するときに、「調」を変更することを「移調」と言うそうです。












「音楽の真の姿とは?」




音楽の教科書は、単純なことを難しく書きすぎていませんか?


ここまでのことを理解するのに、ピアノロールがあれば簡単です。
音楽を難しくしている諸悪の根源は、絶対にあの五線譜だと思います。
まず、前提として1オクターブが12半音に分かれていると認識するには、五線譜では不可能です。
五線譜を使うことで、逆に、#とか♭とかの余計な説明が必要となり、
なおかつ、シの♯はドとか、ファの♭はミだとか、厳密には音が違うとか、
さらに#とか♭の数で「嬰ハ長調」とか「変ロ短調」とかいう名詞も暗記せねばならず、
そうした知識は、たんなる文法であって、音楽とは根本的に関係の無い話です。
これから音楽を学ぼうという初心者に対し、余計な知識は、音楽そのものの理解の妨げになるだけです。






音楽に最も必要な知識、「音階・調」は、
五線譜が無くとも、もっとシンプルに説明できるはずです。






STEP1
音階を決める
属音
下属音ファ
主音
自然界の音の中から、
周波数比1:2となる音の間を1オクターブといい、
1オクターブごとに音程が違っても人の耳では同じ音に聞こえる。

1オクターブ内に、7つくらいの音が連続して鳴ると、
人の耳には音楽として聞こえる。
これを「音階」という。

西洋音楽の「ドレミファソラシ」は、
1オクターブを12分割し、
「全音−全音−半音−全音−全音−全音−半音」という、
音程の開きになっている。

これを「長調」とか「長音階」とか「メジャースケール」とかいう。
音楽を演奏するのにいちばん無難な音階。
実際の楽器で、演奏するとき、
どの音階の音が、どこで鳴るのかを、
決めておかないといけない。

←図の場合で、左端から順番に白鍵盤だけを鳴らすと、
ちょうどうまく、「ドレミファソラシド〜」と鳴る並び方になっている。
図では、左端の鍵盤が「C・ハ」と、名付けられているので、
「C・ハ」の鍵盤を鳴らした音を「ド」と決めたことを、
「Cメジャースケール」とか「ハ長調」とかいう。

他の鍵盤から、「ドレミファソラシド〜」と鳴らしたいときは、
「調」を変えることになる。
STEP2
調を決める
ピアノロールで、白鍵に合わせて音を置くと、
「ドレミファソラシド〜」と鳴る。

この状態が、「ハ長調」の音階。
ピアノロールで、「範囲指定」して、
全体の音を上下に動かしてみる。

すると、「調」が変わる。
「キー」を変えるとも言う。

演奏させてみて、好みの響きになるまで、上下に動かせばOK。
この場合、音階は同じだが、最初の「ハ長調」との違いは、
赤マークの音が半音下がったことになる。

最初のハ長調のドレミで言えば、
「シ」の音が半音下がったという意味になる。
STEP3
音階に音をならべる
調が決まったら、
音階のところだけに、音を鳴らせば音楽になる。

音楽用語で何調か知らなくても、たいした問題ではありません。
必要があれば、調べればわかります。
「ド」がF(へ)の位置にあるので、
Fメジャースケール・ヘ長調です。
同じ音階と調なら、どこに音を並べても平気。

1オクターブ違いだと、同じ音に聞こえる。


この場合、実際の楽器なら、
ドレミの「シ」の音を半音下げて演奏するという意味になる。
「コード」を置くときも、音階に合わせておく。


メロディと調整してハーモニーを作れれば、なお良い。
メロディとコードで同じ音が使われていると良いらしい。
気にしなくても、「音階に合わせれば」最低限音楽に聞こえる。
よく言われる「音が外れてる」は、
「音階から音が外れてる」と考えて良いでしょう。





う〜ん。 簡単だ……。

















「音楽を難解にしたものとは?」




音楽の三要素として、リズムメロディハーモニーがあると言われますが、
音階・調」が理解できた人に対して、やっとハーモニーの説明が出来ることになるはずです。



ここから、ちょっと話が難しくなってきます。
ハーモニーとは、和音です。 別の言い方で、コードとも。


昔々、大勢で音楽を演奏しはじめた人々が、このハーモニーの存在を発見したために、
よりよいハーモニー=「和音」を求め、それを使いこなそうとして音楽は一挙に難解になったと言えましょう。


音楽理論書の中身のほとんどが、この和音の解説で、非常に複雑怪奇な文言が飛び交っています。
いや、それよりもっと初歩の調号の紹介でも、#や♭がいっぱいの五線譜だらけで、
五線譜が読めないなら、音楽するな!とでも言わんばかりの排他的な内容だと思います。

まるで、秘密結社の暗号を読んでるみたいです。


和声学にしても、音楽で綺麗な和音を聞かされれば、気持ちよいことはわかりますが、
私のように音感の悪い人は、どの音とどの音が和音で、どの音を鳴らすと不協和音になるのかということは、
自分では非常にわかりにくいものです。
ドミソ」くらいはわかっても、ほかの和音の違いはさっぱりです。
暗記が得意な人なら暗記も良いでしょうが、暗記が苦手な人は挫折するでしょう。

学習者の得手不得手にあわせて、暗記のほかにも、「周波数の知識」を与えてあげても良いと思います。

周波数というと、より難解に聞こえるかも知れませんし、
厳密には、人間の聴覚の問題や倍音の問題などから単純ではないかも知れませんし、
実際に運用される和音と周波数の関係はそれほど密接ではないかも知れませんが、
整数比が綺麗な和音ほど、綺麗な和音に聞こえる(純正律の場合)」という手がかりがあるだけで、
和音への理解が大変しやすくなると思うわけです。




しかし、ちょっとまってくださいよ?
ハーモニーそのものは、そんなに難しいものでしょうか?



コードを暗記しなくても、周波数を知らなくても、
音階・調が理解できたなら、
もう音楽は、解ったも同然かもしれなくはないですか?



リズムは、誰でもわかるでしょうし、歌が歌えればメロディもわかるでしょう。
メロディが、音階に乗っていることを理解してないと、和音が使えませんが、
和音が使えるということは、音階を理解してるということです。

音階を理解しているなら、誰でも和音が作れます。
長調の音階なら、音階上に音を置けば、そのまま和音になるのですから。

つまり、リズム・メロディ・ハーモニー=音楽であるとするならば、

音階・調が解らなければ、音楽は解らないが、
音階・調が解れば、音楽は解ったことになる。

……のではないでしょうか?








音階上の音なら、どの音を鳴らしてもハーモニーになる?

ハーモニーといっても、
ぶっちゃけ、音階から音が外れなければいいだけな気がします。
音階の中で、どの音を鳴らすべきか、意図的に音を外したりする手法は、さらにレベルの高い話になります。

音楽を難しくしてるのは、ハモらせ方のルール(規則)にあります。

この先は、「音楽理論」と呼ばれる小難しい理屈と規則の世界が待ち受けてたりします。



初心者の私には、さっぱりわかりませんが、
でも、音楽理論がわかると、便利なこともあるっぽいのです。

たとえば、先ほどの白鍵だけに適当に音を置いてみただけのハ長調かイ短調かわからない曲についても、
この曲は、デタラメではなくて、理論的に説明がつけられるんですよ。」などと、嘯くことが出来るでしょう!

ああ、音楽理論って便利だな。
いつか、わかるといいな。












「真実の音楽入門とは?」




というわけで、音楽がわかってきた初心者からの結論としましては、
音楽入門」として、最初に覚えないといけないことは、「音階・調」ということになりました。


音階・調」を決めれば、
どの様に楽器を演奏しても音楽になります。


楽譜は読めなくてもいい。
長調に調律された楽器なら、そのまま鳴らせばいい。
ピアノなら、白い鍵盤だけを弾くだけでいい。
笛なら、そのまま吹けばいい。
調が変わる場合のみ、半音を鳴らす。
ギターならコードを押さえるだけで、音階と調を決めていることになる。
後は、演奏者の自由な感性で奏でればいい。
民謡や民族音楽は、独自の音階を持っている。
民謡や民族音楽は、音楽理論から出来てるわけではありません。




どうして、今までわからなかったんだろう?



やはり、多くの教科書や入門書が形式的すぎるのが原因だと思います。
音楽の何を知らなければいけないのか? 音楽を楽しむために、本当に覚えないといけないことは何か?
ということを説明する前に、「楽譜の読み方」から教えようとするケースが多いようです。
それに加えて「音楽にルールはない」などとも書いてあるわけです。
これじゃあ、初心者としては、何から最初に覚えたらいいのかわからず、
最初は難解な楽譜を覚えるしか仕方ないのか?」と思ってしまうでしょう。



やはり、音楽を専門にする人は、音階・調が大事だということを、空気のように本能で知りすぎていて、
知らない人は、知らない、という意識がスッポリ抜けてるんじゃないかなあとかおもいます。
だから、自分が見慣れてる楽譜を持ち出して教えようとするのでしょう。


音楽がわからない人は、楽譜が読めないからではなく、
音階と調の関係がわからない」のでは無いでしょうか?
音階と調の関係は、五線譜だけでは、難解すぎます。
というより、音階と調の関係を理解しつつ、音楽を紙に記録したのが五線譜なわけですから、
音階と調が解らないまま、五線譜が読めたところで、何の意味もありません。





音楽のしくみ
音階を決める 音階の位置決める 最初と違う音が出る 音を五線譜に記述
音楽において重要なのは、「音階」。
「音階」の上に、メロデイがあるとわかる。



音楽教育のしくみ
ドレミと五線譜を覚える 調を暗記する
で?
音階の話が、後回しにされている。

音階と調の関係が
わからない!

#や♭で音階以外の音を使って、
自由にメロディを変えてもいいのか?
音楽の何が重要なのかが、わからない。
「音階」の重要性を意識できない。








そして、次の情報も必要だと思います。


音階と調の関係がわかれば、後の知識は無くてもいい。

楽譜が読めなくても、問題ありません。
コードやその他の理論などは、必要と思ったときに、ゆっくり調べればいいのです。
音階と調がわかっていれば、その後は難なく覚えられるでしょう。

五線譜というのは、音楽を記述する道具(楽譜)のひとつでしかありません。
ピアノロールも、道具の一つです。
道具なのですから、使いやすいモノを選ぶ自由があります。
DTM、楽器、歌、それぞれに使いやすい道具(楽譜)というものを利用していけば良いでしょう。

それでも誰かから「五線譜を使え」と強いられれば、「五線譜を読む訓練」をするのも仕方ないかもしれませんが。
五線譜を読む訓練を「ソルフェージュ」と言うらしいです。











「真実の音楽三原則とは?」




リズムメロディハーモニー

……という言葉は、次のようにも言い換えられるのではないでしょうか?


一定の拍で音を鳴らすこと音階を外さない音階の音なら、どの音を重ねてもよい


この原則さえ守れば、誰でも音楽を奏でられる気がします。
逆に言えば、「雑音に、ならない」、ということになります。


もっと簡単に言えば、音楽の根源は、「拍」と「音階」と、なるでしょう。


音楽をする上で、まず、知っておくべきことは、上記の2点ということになります。
こんなに簡単なことなのですから、音楽の教科書は、もっとハッキリと明記してもらいたいものです。











「音楽は、ドに終わる?」




「拍」と「音階」がわかれば、もう、オリジナルな作曲もおちゃのこさいさいです。

あとひとつだけ、ポイントを押さえておきましょう。


どういう理由かは知る由もありませんが、
どうも多くの音楽は、最後に終わるときに鳴ってると気持ちいい音が決まってるらしいのです。

長調の場合は「ド」で、短調の場合は「ラ」で終わると良いそうです。


つまり、音階の一番下の音ですね。

長調なら、どんなにでたらめに音を奏でても、最後に「ド〜」と鳴らせば、曲が終わった感じがするというものです。

あら、不思議。



これくらいは、マメ知識として暗記してもいいですね。



で、「」とよく調和する音が「」だと言われます。
ということはですよ?


〜」と鳴らせば、
それが最も単純明快な音楽の基本構造、ということになったりしませんか?




世界で一番短いハ長調」を聞いてみる?


なんだか、ラジオ体操の最後で深呼吸を促す音みたいな気もします。
これが、他の音で終わると、なんか中途半端に聞こえたりするのが不思議です。

音楽は不思議だ……。


















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