「あっ…ううっ…あっああ…」 
        廃工場を改造したスーパーゾルダーのアジトにペギーの喘ぎ声が響いている。 
         
        ペギーは全裸で手術台に大の字で固定されていた。 
        針はすべて取り除かれ、そのかわりに吸盤型の電極がペギーの全身に吸い付いている。 
         
        完全に拘束されてもはや抵抗できないペギーに対してもスーパーゾルダーの加虐心の暴走は止まらない。 
        彼らの頭脳にはペギーたちに破壊されたゾルダーの記憶が黒十字総統によって植えつけられているのだ。 
         
        ペギーの白い肌に嬉々としてむしゃぶりついた吸盤からは断続的に高圧電流が流れさていた。 
         
        「いや…ああっ!!あ…あ…」 
         
        自白を強要するわけでもない、無目的な拷問が続く。 
         
        「驚くほど強靭な肉体だ…」 
        スーパーゾルダーがスイッチを操作すると電流が止まった。 
        ケーブルが這い回るペギーの体は痙攣をやめ、静まりかえった室内に彼女の乱れた息遣いだけが残される。 
         
        「それではこれはどうだ?」 
        スーパーゾルダーが再びスイッチを操作する。 
        低い機械音ととも天井から金属製の触手がペギーの両足の間に下りてきた。 
         
        「ああっ!いや!!やめて!!」反射的にペギーが叫ぶ。 
        だが銀色の電極のついた触手の鎌首はゆっくりと彼女の体に侵入していく。 
         
        「あああーーー!!ううっ!!あああああーー!!…あっ…」 
        何時間もの電流拷問に耐え続けたペギーがついに気を失った。 
         
        「なるほど、この地球人なら総統の目的にも適うだろう」 
         
        スーパーゾルダーの人工知能は次の作戦に向けて動き始めていた。 
         
         
         
         
        工業用地造成の途中で放置されたらしい切り立った崖の下を、 
        ペギーは全身を縛られ首輪で引かれるという屈辱的な姿で歩かされていた。 
         
        彼女は後ろから突きつけられたゾルダーの銃をキックで弾き飛ばせないかと考えたが 
        太ももは膝の部分までロープで拘束され歩くのがやっとの状態だ。 
         
         
          
         
         
         
        一歩進むごとにロープが両脚の間に食い込み、 
        その感覚が敵に捕らえられた無念と相まって彼女の戦士としてのプライドを侵食していった。 
        膝を縛られているせいだけでなく、次第に歩きが覚束なくなっていく。 
         
        猿轡をかまされたペギーの口元からうめき声が漏れ始めた時、 
        前方に直径5mほどの透明なカプセルが見えてきた。 
        開かれたカプセルの中にはペギーのために用意されたと思われる十字架がそそり立っている。 
         
        「ペギー、総統閣下のもとにお連れする前にゴレンジャーの前でちょっとしたショーを演じてもらうぞ」 
         
        うっすらと上気しながらにらみ返すペギーをよそに、ゾルダーたちがペギーを十字架に縛り付ける。 
        頑丈なチェーンが幾重にもペギーの体に巻かれるとカプセルが閉ざされた。 
         
        スーパーゾルダーの合図とともに反重力装置が作動し、カプセルは地表から浮き上がり始めた。 
         
         
         
         
         
         
         
         
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