< コナン さん 3−8,9,10 >

今回はミニノベルもご一緒にご投稿いただきました
(MOMO)

 

なあ クリス!おまえ 奨学金 申し込んでみろよ!

去年の 7月4日、独立記念日の日に 木の上の小屋で
 ブルース・スプリングスティーンのノーサレンダー の歌をラジオで聴いていた時
 おまえはオレのコナン小の教科書 眺めながら
「おもしろそうじゃん!でも オレ 頭悪いからなあ・・・」
って言ってたけど、おまえの目 輝いてたぜ!。


ぼくたちは 小さい頃は近所だったので よく日が暮れるまで遊んだ。
クリスは労働者階級の家だったので ワルだと言われていたけど、
本当に いろいろな事を よく知っていて感心させられたものだった。
数年前 親父が 工場で怪我をして しばらく働けなくなって
もっと安い所に引っ越していったのだった。
 それ以来 クリスに逢うのは 独立記念日のパレードと花火の時ぐらいで 
平日には ほとんど逢わなくなっていた。
そんなクリスと 今日 コナン小の前で再会したのだった。

 


ドキュソ小では 円周率は3としか教えないし、台形の面積も勉強しない。
入学直後に ライブラリーツアー として 資料の検索の方法 
教わったりする事もなく、図書の時間は 先生が
「おまえら 1時間 好きな本読んでていいぞ!」
と言って帰っちゃう らしいな。
 宿題ワークショップ も 無いし、ほったらかしにされてるらしいな?。
それに 成績システムも公立は相対評価だから もう始まる前から 
何人 エタ・ヒニンに仕立て上げなきゃいけないか もう決められてるし。
おまえ  先生とケンカしやすい性格だからなあ・・・。
一度 頭にきて みんなの給食代 隠して 困らせてやろうとして 大事件になったんだって?
でも ちゃんと返したって 俺だけは 信じていてやるよ!


おまえは「うちは貧乏だし オレ 成績 悪いから・・・
それに ウチは兄貴も ドキュソ・ハイだから・・・」
って言ってたけど
ドキュソ・ハイ に 行ったら おまえは 若いうちから人生に絶望したヤツ とか、
 小学校の卒業文集 バックレテ普段に書いた 3行ぐらいの 恥ずかしい作文 
載せられちゃったヤツ とかと同じ檻(おり)に入れられるんだぞ!
そして みんなとツルンデないと からかわれる からって 悪い遊び覚えて
最終的には ホームレス なぶり殺したり まで する事になったり するかもしれないんだ。

後から 上へ這い上がろうと思っても 
「おまえは 下のクラスだから そこはやらなくていい」
と言われてしまうし
もうだいぶ前から 解らなくなっているから自分一人では 手におえなくなっちゃってるんだぞ!。
それに この町には コミュニティーカレッジ なんて無いんだからな。



だから 今から すぐ
もう これ以上 陥(おとしいれ)られるな! 
もう これ以上 決め付けられるな!
もう これ以上 自分はゴミだと思うのは やめろ!
一人でかかえこむな、行動しろ!
あの アル中親父の言う事なんて聞くな!
おまえは 本当は 出来るんだ!
オレにはわかる!
だから
中学に上がる前に 必ず 奨学金 申し込めよ!。
さもないと おまえは 本当に 乞食になってしまうぞ!
コナン中に来い!!。


 クリスと別れた後 もう スクールバスも出ちゃった後だったので 
少し暗くなりかけていたけど 歩いて帰った。

電話で親の車を呼んでもよかったけど、少し 考える時間が欲しかったのかもしれない。
帰り道 持っていたラジオから ブルース・スプリングスティーン の 
My Hometown が 流れてきて 少し泣けた。
ぼくらの 町にも その歌の世界が忍寄り始めていたからだ。

「神様、 私達の信じる この国が 常に高い次元の真理 と ジャスティスを追求し、
世界に向けて自由を打ち鳴らし、オプテュ二ティーの国であり続けますように」

そう祈らずにはいられなかった・・・

作 「コナン」

作品ありがとうございました!
いろいろ考えさせられますよね

「やってやろう!」
って、思ってもなかなか実現できない事も多いもんねぇ
でも
「やってやろう!」
って思わないことには、もっと事が進みません!
ダメでもともと、やってみましょう!!

「もう これ以上 自分はゴミだと思うのは やめろ!」

という下りは、まさにその通り!って思っちゃたです
最近はゴミだって重要な資源に生まれ変わったりしますが・・・
あ、なんか違う方向に・・・(笑)

・・・・・・

え〜と・・・台形の面積は〜・・・・と・・・
えぇっ!(^^;  遅いっすか、もう?(笑)
(MOMO)

 

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