< yyさん  1 - 37 >

「yyさん、お疲れさま!」

そう言いながら何人ものスタッフが駆け寄ると、放心状態でふらつくyyの体を支え、後手に縛ったロープを解いた。
そして涙と汗で濡れた顔を丁寧に拭いた。

「yyさん、いいデータが採れました! ありがとう!」

計測器担当のスタッフが、そう言いながらショートパンツの中の電極パッドを外してくれた。

「あ、まだ洗ってないのに…おしっこ…スミマセン」

尿に濡れたままのショートパンツや電極パッドを気にもせず作業をするスタッフにyyがそう声をかけると

「とんでもない! 我々にとってはとても重要で神聖なものです!」

そう答えると、全身を大きな毛布で包んでくれた。


yyの献身的な協力があって、まもなく製品化された新型繊維は特許を取得した。

競合他社製品を寄せ付けない安定した性能を発揮し、特に尿に対する安定度は絶大だった。
新型繊維の噂を聞きつけ、スポーツウエアメーカー、アパレルメーカー、介護用品メーカー、医療品メーカー
からオファーが殺到した。
全国に衣料量販店『カニコロ』を展開する『トーストリテイリング社』への納入も決まった。


『MOMO腿化成工業』の株価は急上昇し、世界のトップメーカーへと躍進して世界各地に30の工場、
従業員約3万人を抱える大企業となった。


その後社長となったyyは、今でもショートパンツとハイソックス姿で執務をこなしている。


                                  完



協力
『MOMO腿化成工業株式会社』
『yy』 さん

制作/著作
『プロジェクト エっ? クスッ…笑』 取材班
『半ズボン倶楽部』
『yy』 さん


★このドラマはフィクションであり、登場人物、団体名等は全て架空のものです★
(MOMO)



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