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〜第四日目〜ギャンツェ観光


Nov.19.2003





03年11月8日
6:50am

今朝は気持ちよく起床。
昨日の残りのバナナをたいらげる。今日は調子がよさそうだ。
今日の予定は、10時にシガツェを出発して、やや南よりのギャンツェへ向かうのだ。

8:00am

空が明るくなるも、まだ太陽は出ない。

8:35am

日の出を確認。



なんで、こんなに日の出が遅いかというと、中国全土が時差が無く北京時間に統一されてるからなのだ。
それでいいのか?

9:20am

部屋でまったりしてると、ガイドが朝食の連絡をしてくる。
朝食は抜こうかと思っていたのだが、とりあえず1階のレストランへ降りる。
ここは高級ホテルらしく、西洋風の朝食がセットされた。



コーヒーについてるスプーンが蓮華というのがどうもなんだかという感じはしたが。

10:10am

車で出発の時間。
ポーターが荷物を運んでくれたが、チップはいらない様子だった。
ガイドブックには「チベットではチップの習慣がある」と記されていたので、
小額紙幣をポケットにスタンバイしていたわけだが、
結局ホテルでチップを払った(というか露骨に要求された)のは、初日の成都の拉薩大酒店のときだけだった。
後日、ラサで連泊したホテルでも、部屋に枕銭をおいていても、持って行かれることは無かった。
ホテルマンは、チベット族のほうが誇り高い(?)ようである。



小山の上の祠は、梵教のなごりだそうで、雨乞いなど天候の状態をお祈りするものだという。



田舎の農耕主体のチベット族の家々は、どれも大きくて立派に見える。豊かな感じがする。

11:30am

ギャンツェのホテル着。わりと早かった。



このへんになると、標高3900mくらい。空気の薄さを感じる。気圧は632hpしかない。
が、息苦しいというほどではなかった。このときはまだ。

1:00pm

ガイドに連れられて、チベット族の店で昼食。



チベット風カレー?ヤク肉とジャガイモのトッピング。 モモ(ぎょうざ)。



食事についても、私と、漢族のドライバーとチベット族のガイドと一緒になることが多かったのだが、
このカレーは、漢族のドライバーには不評のようで、トッピングのヤク肉しか食べなかった。
私も食欲がなかったので、あまり口をつけられなかった。味は悪くなかったのだが。

店の中ではVCDの映画がテレビで流れている。



VCDを流すのは客寄せのためらしい。
チベットでは、VCDがビデオより先に普及しているそうで、ソフトも露店から安く買えるらしい。
中国製のVCDプレーヤーも数千円で買えるそうな。
電話も、固定電話より、携帯電話が先に普及しているようだ。

店の真ん中におかれたストーブ。



燃料は家畜の糞が利用されている。
手前のダンボールに煎餅状に乾燥したものがぎっしり詰まっている。
だからといって、私は気にしないが、気にする人は気になるかもしれない。
なにせ、ここは食事を取る店なわけだし。

昨日みた、包帯のような紙ナプキンは、こういう入れ物にいれて使うものだった。



1:30pm

昼食に続いて、白居寺(パンコル・チョエデ)観光。
パンコル=大正寺、チョエデ=仏塔という意味らしい。
城砦が囲っている。



寺の中では、お坊さんが読経を唱えていた。

3:00pm

観光を終えて、車でホテルに戻る。

3:10pm

時間が余ったので、今度はひとりで街をぶらつく。 再度、さっきの白居寺へと向かう。
ガイドと一緒だと、仏教関係の話をずっと聞いてることになるので、他に注意が向けられないのだった。
ガイドはチベット族で仏教徒なのだから仕方が無いことなのではあるが。
私としては、仏教以外のチベットの風物も、もっといろいろ見聞したいのであった。
というわけで、ホテルから寺まで、2kmほどの道を、徒歩でビデオ撮影と写真撮影。



白居寺へ行く途中の、小山の上にあるのは、ガイドによると尼寺ということであったので中には入らなかった。



白居寺へは、左手の道をさらにまわりこむ。



そういえば、さきほど車の中から妙なものをみつけたのだ。
ぱっと見、衛星通信機のようだったのだが、それにしちゃあボロいなと思ったのだったが……。



太陽光利用の湯沸かし器だったのだった。


3:30pm

白居寺の門。 参道には、マニ車がならぶ。



白居寺の門を入ったところ。



白居寺に入ると、チベット族のおばちゃんが金をせびりに来る。
いわゆる「乞食」というと聞こえは悪いし、私はそういう気持ちは相手に持たないのである。
私は、異邦人向けの挨拶の一種だと思っている。たくましく生きる知恵だとも思う。
彼らの地にお邪魔してるのは私のほうであるし、こちらが彼らよりも多額の金を持っているのも事実である。
自然体で施しをすることに違和感を感じることは無いように思うのである。
良し悪しは別にして、これもまた文化であろう。(カツアゲされるようになったら終わりであるが)



記念写真と交換に1元あげる。いつまでもお元気で。



寺の中で適当に写真撮影。

5:10pm

ホテルへ戻る。
外はけっこうホコリっぽかったので、念のためイソジンでうがいしておく。
ノドが乾いたくらいで、それほど不快というほどではなかったが。
日本からわざわざ持ち込んだイソジンを使ったのはこの日だけ一度きりであった。
どうも、日本よりチベットのほうが全然ノドの調子が良い。空気中の雑菌が少ないのか?

しかし、チベット族の人のほうが、よくタンを地面に吐いている。
あまり見てて気持ちよいものではないな。

6:00pm

ガイドに連れられて、ホテル近くの漢族の小奇麗な料理店で夕食。



食前の飲み物にジュースを買う。なぜか浜崎あゆみとご対面。



ジュースは、ここでは5元だった。が、他の店ではすべて3元だった……。
こういうたかられ方は嫌なのである。(それでも安いんだけどね。)



美味そうなのだが、相変わらず、あまり食欲はない……。
マーボートーフは、しっかりマーボートーフと発音することで漢族に通じたのだった。

7:00pm

ホテルに戻り、体力温存のため、もう休むことにする。



ホテルの部屋の二重サッシの外側の窓を開けたら、閉まらなくなってしまった……。

日中歩いている時は気がつかなかったが、部屋でじっとしているほうが、空気の薄さを感じる。
安静にしていても、意識的に呼吸していないと苦しくなる感じか。
普段無意識に呼吸しているテンポだと、酸素不足になるようである。
なので、運動してるほうが、まだ楽ということか。
昨日買ってもらった酸素ボンベの残りを吸う。

さて、私はまた今夜、高山病と地味な闘いをすることになるのであろうか?


<続く>




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