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チベットをめざして


Nov.15.2003






というわけで、私は03年11月5日から14日まで、日本を離れていたのだった。

目的地は「チベット」。

チベット高原は世界の屋根とも言われる、平均標高4000mというアジアに横たわる高地である。
国際的には、中華人民共和国チベット自治区と言う。
日本人の中国旅行には、ビザが免除になったばかりだが、
チベットへ入るには、なおビザが必要であり、外国人の移動に制限がある場所である。

出発の前は、西安で日本人留学生が中国人とトラブルを起したり、
ダライ・ラマ法王14世が来日するなど、中国との国際関係的にも緊張が高まり、
SARSの再流行の危険性や、インフルエンザ感染への注意喚起など、
日本人の私が、旅先での身の危険を感じさせるに十分な出来事があったわけだが、
すでにツアー代金を払っていたため、キャンセルすることもなく、
現地へと赴くことになったのだ。

それでも、ツアーがあるくらいだから、ルートは観光用に整備されており、
人跡未踏の奥地に踏み入るわけでもないので、
楽な旅になるだろうと、タカをくくっていたことは事実であった。
しかし、そのような甘い期待は早々に打ち砕かれることになったのである。
ちなみに、ツアーといっても、ツアー客は私一人っきりなのだった。



今回のルートは、成田から中国/成都へ行き一泊、成都から、チベット/ラサへと入るものだ。




成都からラサへは飛行機で約2時間である。
だが、その間地上の風景は、こんなんばっかりである。
草木も生えぬ標高4000mの山々が、延々飛行機で2時間分続くのである。
富士山級の大地が広がっているのである。
これでも、チベット高原のほんの一部でしかない。
南側にはさらに標高8000mのヒマラヤ山脈がそびえたつ。
はっきり言って、火星に来たと言っても、疑う者はいまい。





ちなみに、こっちは、我が日本が誇る富士山(3776m)である。
スケールの違いが感じとれるだろうか?
(使用カメラ:CASIO EXILIM S20)




<続く>



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