1983年
June.22.2005
「1983年」について
「わたしのアンネット」が放映されていた1983年は、どのような年だったのでしょうか?
まずは、アンネットが企画されていたであろう前年から見てみましょう。
1982年の主な事件
ロッキード事件全日空ルートの被告に、東京地裁が判決。
赤坂のホテル・ニュージャパン火災。
羽田空港で日航機がパイロットの逆噴射のため、東京湾に墜落。
ローマ法王ヨハネ・パウロ2世が、ポーランドの「連帯」支持を表明。
惑星直列。
500円硬貨発行。 福澤諭吉の一万円札印刷。
アルゼンチンとイギリスが、フォークランドの領有権で紛争。
イスラエルがシナイ半島をエジプトに全面返還。
フジテレビ「オレたちひょうきん族」の放送。
ローマ法王ヨハネ・パウロ2世が、イギリスを訪問する。
スペインがNATOに正式に加盟。
イスラエル軍がレバノンに侵攻。
イギリス、チャールズ皇太子とダイアナ妃に、長男ウィリアム王子が誕生。
モナコ王妃、グレース・ケリー没。 自動車事故で。
松本智津夫、薬事法違反で逮捕。
教科書検定で「侵略」表現が「進出」に変更され、中国・韓国が抗議。
脳死移植手術。
北炭夕張炭鉱が閉山。
ポーランドでワレサが釈放。
「E.T」上映。
富士通がスーパーコンピュータ開発。
EPSON 日本初のデスクトップコンピュータ発売。
NEC「PC9800」を発表。
「CompactDisc」発売。
1982年は、実際には何もおきなかった「惑星直列」で大地震が起きるなどという世紀末思想がブームでした。
現実には、「レコード」は「CD」に変わり、バラエティ番組「ひょうきん族」が「全員集合」を駆逐するなど、
一つの時代が確実に終焉していきました。
ニセ薬を売って逮捕された薬屋の主人が、後に殺人教団を結成したり、政界進出を図ったり、
地下鉄にサリンを蒔いたりするなど誰が想像しえたでしょう。
1983年の主な事件
横浜で、中学生ら10人がホームレスを襲撃。
中曽根康弘首相訪米。 「日米は運命共同体」「日本列島は不沈空母」発言で物議。
カレン・カーペンター没。 拒食症で。
レーガン大統領がSDI構想。 「スターウォーズ演説」。
NHK「おしん」放送開始。
東京ディズニーランド開園。
寺山修司没。
ローマ法王ヨハネ・パウロ2世が、宗教裁判でガリレオ・ガリレイを有罪にした誤りを認める。
日本海中部地震。
「戦場のメリークリスマス」上映。
戸塚ヨットスクール校長逮捕。
ソ連、アンドロポフ共産党書記長を最高会議幹部会議長に選出。
ローマ法王ヨハネ・パウロ2世が、故郷のポーランドを訪問。 「連帯」ワレサ議長を非公式に謁見。
「南極物語」上映。
リニアモーターカー、実験走行で時速400キロ。
大韓航空機撃墜。 ソ連領空侵犯で。
ポーランドの「連帯」ワレサ委員長にノーベル平和賞。
巨人軍が、王貞治監督就任発表。
劇団四季「キャッツ」公演。
「北キプロス・トルコ共和国」の独立宣言。
ローマ法王ヨハネ・パウロ2世がローマのルター派教会を訪問。
スペースシャトル・チャレンジャー就航。
任天堂「ファミリーコンピューター」発売。
家庭用8bitパソコン「MSX」発売。
1983年当時、テレビで大人気だったのは、視聴率63%を記録した「おしん」でした。
貧しさの中で奉公に出されようとも、純粋な心を失わずに耐え忍び、力強く生きていく姿が、
多くの日本人の琴線を揺り動かしていたのです。
その「おしん」が放送開始したのが1983年4月であり、
おりもおり、スイスのロシニエール村では、ダニーが崖から転落したことで、アンネットがルシエンに対して、
「あたしが生きている限り、あんたなんか絶対に許さないわよっ!」と、暴言を吐いていた時期でしたっ!
アンネットは自由快活で、男子に毒舌悪態をつきまくる手癖足癖の悪いお転婆娘ですから、
「おしん」とは真っ向からベクトルの違うキャラクターです。
これでは、「アンネット・バルニエル」が支持されようもありませんっ!
そういう時代に「わたしのアンネット」は放映されていたのでした。
不遇としか言えません。
その後、1985年スーパーマリオブラザーズの大ヒット。
1986年ハレー彗星接近、1991年ソビエト連邦崩壊と歴史は大きく動きます。
ちなみに、1983年当時、テレビでは、次のようなアニメが放映されていたようです。
1983年の放映アニメ
わたしのアンネット
未来警察ウラシマン
キャプテン
亜空大作戦スラングル
聖戦士ダンバイン
ドン松五郎の生活
愛してナイト
光速電神アルベガス
みゆき
装甲騎兵ボトムズ
ななこSOS
まんが日本史
ミームいろいろ夢の旅
キン肉マン
パーマン
パソコントラベル探偵団
スプーンおばさん
銀河疾風サスライガー
イーグルサム
イタダキマン
レディジョージィ
ナイン
ストップ!!ひばりくん!
ベムベムハンターこてんぐテン丸
プラレス3四郎
セレンディピティ物語より ピュア島の仲間たち
魔法の天使クリィミーマミ
超時空世紀オーガス
サイコアーマーゴーバリアン
キャッツアイ
どくとるマンボウ&怪盗ジパコ 宇宙より愛をこめて
機甲創世紀モスピーダ
特装騎兵ドルバック
キャプテン翼
銀河漂流バイファム
伊賀野カバ丸
子鹿物語
ふしぎの国のアリス
まんがイソップ物語
タオタオ絵本館
ナイン2
さて、「わたしのアンネット」の原作「雪のたから」ですが、
どこから、こんな一般に知られていないような原作を見つけてきたのか、
さらには企画が通ったのか、不思議ではあったのですが、
1983年当時のアニメを見ると「パソコントラベル探偵団」などが放映されており、
これは、「アニメ親子劇場(1981)」「トンデラハウスの大冒険(1982)」に続く聖書系アニメで、
スポンサーをしていたのが、ご存知「いのちのことば社」だったということです。
う〜む。
いのちのことば社、侮れません。
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